- ウインドサーフィンのマストの寿命はどれくらい?
このような疑問にお答えします。
ウインドサーフィンのマストの寿命はどれくらいなのか気になりますよね。
マストが古くなってきたんだけど、いつ買い替えればいいのかな?
折れる前に交換した方がいい?
そうだね
安全面を考えると気になるよね
海上で突然折れたら怖いし
マストが折れるとセイルも破れるから
そう、安全が一番だよね
でも予算的には中古で安く買えればいいんだけど…寿命のことを考えると不安もあるかな
わかるよ
コスト面と安全面のバランスが難しいよね。
中古でも大丈夫なのか、新品を買うべきなのか、判断に迷うよね
今回は、ウインドサーフィンのマストの寿命について解説していきたいと思います。
また、寿命が比較的に短いマストの3つの特徴と、マストが折れる9つの原因についてもご紹介します。
この記事を読むことで、ウインドサーフィンのマストの寿命についての理解が深まり、折れにくいマストの選び方や、マストが折れる原因も理解できるようになります。
ウインドサーフィンのマストの寿命について知りたい方はご覧ください。
ウインドサーフィンのマストの寿命は?
結論から先にお伝えしますが、ウインドサーフィンのマストには明確な寿命はありません。
新品を買って1年以内に折れることもあれば、10年前の中古でも折れない場合もあります。
じゃあいつ折れるか分からないってこと?
そうだね
でも、寿命が短いマストの特徴や折れる原因を知っておくと役に立つよ
ウインドサーフィンのマストには折れやすいものと折れにくいものがあります。
また、マストが折れる原因は初期不良を除くと、ほとんどの場合は不適切な使い方によるものです。
それでは、寿命が短いマストの特徴と、マストが折れる原因について、それぞれ解説していきましょう。
ウインドサーフィンの寿命が短いマストの特徴
ウインドサーフィンのマストには寿命が比較的短いものがあります。
寿命が短いマストの特徴を解説するので、マストを選ぶ際の参考にしてみて下さいね。
SDMは折れやすい
マストの種類には、レース系のセイルで使用する太径マストのSDMと、主にウエイブやフリスタ用のセイルで使用する細径マストのRDMの2種類の太さがあります。
2種類の太さの内、太い方のSDMのマストが圧倒的に折れやすいです。
なぜなら、SDMのマストはカーボンの厚みが薄いため強度が弱く、硬いことで柔軟性が低いからです。
SDMのマストは軽くて硬いというメリットがありますが、折れやすいというデメリットもあります。
また、SDMは基本的にレース系のセイルで使用するので、ダウンテンションを強くかけるため、比較的折れやすいです。
特徴 | SDM | RDM |
---|---|---|
耐久性 | 折れやすい | 折れにくい |
太さ | 太径 | 細径 |
厚み | 薄い | 厚い |
軽さ | 軽い | 重い |
用途 | レース系 | レース系意外 |
カーボン含有率が高い
カーボン含有率が高いほど折れやすいです。
なぜならカーボンは急な衝撃と熱に弱いためです。
例えば、Point-7のメーカーでは、カーボン含有率60%と80%では最大2年間の保証がありますが、100%では保証期間が1年しかありません。
保証期間が短いということは、それだけ折れるリスクが高いと考えられます。
実際にカーボン含有率100%のマストは折れやすいです。
特にSDMとカーボン100%の組合せは本当によく折れるので注意が必要です。
SDMのマストで長持ちさせたい場合は、80%を選ぶことが性能と耐久性のバランスがとれたベストな選択となるでしょう。
ただし、80%のマストでも折れるときは折れます。
長いマストは折れるリスクが高い
基本的に長いマストの方が折れやすいです。
具体的には460以上のサイズは折れやすいですね。
これはテコの原理のようなもので、一般的に長い棒状のものは力が加わりやすく折れやすいと考えられます。
ウインドサーフィンのマストが折れる原因
ウインドサーフィンのマストが折れる原因はいくつかあります。
マストが折れる原因を知っていると、気を付けることができます。
マストを長持ちさせたい場合は、原因を理解して折れないように取り扱うことが重要です。
それではマストが折れる原因を9つご紹介していきます。
初期不良品
初期不良の場合、当然寿命が短くなります。
基本的には、マストが初回の5回の取り付けで壊れなければ、欠陥がないことされ、それ以降の取り取り扱いで発生する破損は主に間違った取り扱いが原因とされています。
初期不良の場合、セイルをセッティングしただけで折れることが多いようです。
海外から輸入したマストは、初めからヒビが入っていたこともあります。
おそらく輸送時の取り扱いが悪かったのでしょう。
真夏の熱による影響
ウインドサーフィンのマストが折れる最も多い原因は、紫外線の熱によるものです。
夏場の良く晴れた日に、セイルを張ったまま風待ちをしていると、何もしていないのにボキっと鈍い音がして、マストが折れることがよくあります。
とくにSDMでカーボン含有率が100%のマストは折れやすいので注意が必要です。
セッティングする直前に水でマストを冷やしたり、使わない時は日陰に移動したり、ダウンテンションを緩めたりするひと手間が重要となります。
ただし、ダウンテンションを緩めるのは面倒なので、私がおすすめする方法は、水面にセイルを浮かべておくことです。
波がないことが前提条件にはなりますが、水面にセイルを浮かべておくことで、水でマストを常に冷やすことができるため折れにくくなります。
やり方は、ブームをアンカーのロープをくくりつけるという方法です。
めんどくさがり屋だけどもマストを折りたくない方にはおすすめです。
マストスリーブに溜まった砂利
マストスリーブ内に砂利が入った状態で使用すると、マストが傷つき折れるリスクが高まります。
休憩するために浜辺に道具を置いていると、マストスリーブに砂や砂利が入りやすいですよね。
なるべくマストスリーブに砂や砂利が入らないように置き場所や置き方を配慮しましょう。
私は道具に砂が付くのが嫌なので、なるべく芝生があるところまで移動させるようにしています。
もし砂利がマストスリーブに入ってしまったら、水中でキレイに洗い流すか、真水で洗った後に乾かして、完全に乾いた後にセイルを叩いて砂利を出しておきましょう。
道具を大事にして、絶対に砂を付けたくない方は人工芝を持参して敷いておくのもおすすめ。
クラッシュ
クラッシュで折れることもあるので注意が必要です。
私はオーバーのコンディションには自信があったのですが、FMX-Racingのスラロームボードに初めて乗った時に、事件は起こりました。
オーバーコンディションで、ボードがコントロール不能になり、ボードが大きく舞い上がってしまい、そのタイミングで体にマストがぶつかり、その衝撃でマストが折れてしまいました。
身体は無事でしたが、マストは真っ二つに折れ、セイルも破れてしまいマストスリーブからマストが貫通しました。
買ったばかりのマストとセイルだったのでとてもショックだったのを覚えています。
フェルールに隙間がある
マストのトップ側がフェルール付近で折れる場合は、フェルールの隙間が原因であることが多いようです。
マストのボトム側とトップ側を繋ぎ合わせる際に、フェルールに隙間がある状態で、ダウンテンションをかけてしまうと、マストの繋目に負荷がかかり折れやすくなります。
しっかり繋ぎ合わせたつもりでも、何かの拍子に隙間ができることがあります。
そのため、ダウンテンションをかける前には、フェルールに隙間がないかよく確認しておく癖をつけておきましょう。
また、フェルールの接続部をテープで固定するのも昔からあるテクニックのひとつです。
波の力による破損
波にリグが巻かれるとマストが折れるリスクが高まります。
小さな波でも波打ち際などは折れやすいので注意が必要です。
可能な限り、リグを空中に起こした状態にすることにより折れるリスクが下がるでしょう。
また、あまり知られていませんが、大きな波が目の前でブレイクする場合は、ダックダイブというテクニックを使って水中に回避する方法があります。
ダックダイブというのは、サーフィンで言うドルフィンスルーのようなものであり、リグを水中に沈め、波の下をくぐらせるテクニックのことを指します。
ダックダイブについては、以下の動画を参考にしてみてください。
芸術的なテクニックを目の当たりにすることでしょう。
カムの擦れによる摩耗
カム付きレースセイルを使っていると、カムとマストが擦れて摩耗による劣化が起こりやすいです。
特にカムに砂が噛んでいる状態だと余計に摩耗が進むため注意が必要です。
中古でマストを購入する場合は、マストの擦れを良く観察しておきましょう。
カムの擦れは見ればすぐに分かります。
また、カムが正しく取り付けられていない状態で使用した場合、マストに傷が入ったり負荷がかかりやすくなるため注意が必要です。
落下などによる傷の影響
マストをアスファルトの上などに落下させたり、硬いものをぶつけたりすると傷が付きます。
そして、傷を起点としてマストが折れやすい状態になります。
例えば、傷の部分がマストカーブの風上側に向いている場合は持ちこたえる可能性がありますが、傷の部分が風下側にある場合、傷の部分に負荷がかかり、その瞬間に折れる可能性があります。
走行中にクラッシュがなくても折れる場合は、マストの傷が影響していると考えられます。
ブームヘッドの締めすぎ
ブームヘッドをマストに強く締めている場合、マストに負荷がかかりやすくなります。
無理のない範囲の力でマストを取り付けるようにしましょう。
ウインドサーフィンのマストが折れる瞬間
上の動画はマストが折れる貴重な瞬間を捉えたものになります。
どれだけ曲げると折れるのか参考にするとよいでしょう。
ウインドサーフィンのマストはマストケースに入れて保管する
ウインドサーフィンのマストはマストケースに入れて保管しましょう。
マストを裸で保管していると何かの拍子に傷が入るリスクがあります。
マストケースはクッション性が高いので、万が一硬いものや鋭利なものが接触しても、傷が入ることを防ぐことができます。
マストを長持ちさせたいのであれば、面倒でもマストケースに入れて保管することが重要です。
ウインドサーフィンのマストを中古で購入する場合
ウインドサーフィンのマストを中古で購入する場合は、寿命が気になりますよね。
年式の古さは寿命に影響がほとんどありませんが、傷や摩耗は大きく影響を受けるので注意が必要です。
可能であれば現物を確認して傷がないことを確認しましょう。
通販などで現物が見れない場合は、ショップの店員さんに状態をよく確認することが重量です。
また、誰が使っていたマストなのか、確認してみてもよいかもしれません。
プロやショップの店員さんが使っていたもであれば、比較的状態がよいものが多いです。
ウインドサーフィンのマストの寿命まとめ
この記事では、ウインドサーフィンのマストの寿命について詳しく解説してきました。
結論、ウインドサーフィンのマストには明確な寿命はありません。
ですが、比較的寿命が短い種類があるので、マストを選ぶ際には参考にしてみてください。
- SDMのほうがRDMより折れやすい
- カーボン含有率が高いと折れやすい
- 460以上の長いマストは折れやすい
また、マストが折れる原因を理解しておくことで、気を付けるポイントが分かります。
- 初期不良
- 真夏の紫外線による熱の影響
- クラッシュ
- マストスリーブに溜まった砂利
- フェルール繋目の隙間
- 波の力による破損
- カムの擦れ
- 落下による傷
- ブームヘッドの締めすぎ
とくに夏場に、レースセイルをSDMでカーボン100%のマストでセッティングしたままにしておくと、高確率で折れます。
波がない場合は、アンカーで固定して水に浮かべておくと折れるリスクが大幅に軽減されるためおすすめです。
道具を大事にして、リグに砂を絶対に付けたくない方には、人工芝の持参もおすすめ。
ウインドサーフィンのマストを中古で探している方は以下の記事を参考にしてみてください。
ウインドサーフィンのおすすめの道具については以下の記事を参考にどうぞ。
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