ウインドサーフィンのプレーニングジャイブってどうやるの?
この記事ではこのような悩みを解決します。
先日、読者の方からいただいたご相談
現在当方レイルジャイブに苦戦しております。
レイルジャイブのコーナーもしっかり読ませていただきましたが、もう少し基本の部分を教えていただけたら幸いです。
どうしてもレイルジャイブに入る際、セイルが開いてしまいます。
引き込むと言われたり、セイルは動かさずとにかくマストを傾ける意識を強める・・・といったアドバイスを貰っていますが、どうしてもプレーニングから下させていく途中で、セイルが開いてきてしまいます。
HARU様はレイルジャイブが上手くなる過程でどのような意識をして練習されたのでしょうか?
ご相談ありがとうございます。
まず、以下の2点を前提としてお話します。
- この記事では、レイルジャイブをプレーニングジャイブして同じものとして扱います。
- また、プレーニングジャイブとは、プレーニング状態を保ちながら風下側に方向転換すること。
プレーニングジャイブってすごく難しいよすよね。
私も何度も何度も失敗を繰り返し、時には肋骨をマストで強打し、ブームが鼻に当たって出血することもありました。
そんな痛みや挫折の中でも、もがき続けてきました。
ジャイブするたびに沈してセイルアップやウォータースタートを繰り返すのは、本当に疲れますよね。
そんな私でも、トライアンドエラーを重ね、ゼロから本質を学び実践することで、プレーニングジャイブを手に入れることができました。
プレーニングジャイブの成功率は95%以上といったところでしょうか。
今ではタックよりもジャイブのほうが簡単だと感じるほどです。
これを理解すれば、枝葉のテクニックがパズルのピースのように次々と繋がり、本質という完成図が浮かび上がるでしょう。
さぁ、あなたもプレーニングジャイブをマスターして、快適にウインドサーフィンを楽しみましょう。
ウインドサーフィンのプレーニングジャイブの本質
プレーニングジャイブを成功させるには、その本質を理解することが重要です。
ウインドサーフィンをやっていると、アドバイスはいろいろ受けるでしょう。
- セイルを引き込む
- セイルを動かすな
- マストを傾ける
こうしたノウハウを知るだけでは不十分で、それが「何のため」に行うのかを理解する必要があります。
重要なのは、枝葉のノウハウに振り回されず、ジャイブの本質を見極めることです。
プレーニングジャイブの本質とは?
では、プレーニングジャイブの本質とは何でしょうか?
それは、
スピードを利用してボードを回転させ、回転が完了してからスムーズにセイルを返すこと
この一連の流れこそが、プレーニング・ジャイブの本質となります。
成功の秘訣は流れをつなげること
ジャイブの全体像を理解し、各ステップをスムーズに繋げることが成功の秘訣です。
つまり、
- スピードが足りなければ途中で失速してノンプレーニングジャイブになり
- ボードを回転できなければ、セイルは返すことができません
- セイル返しも風に煽られないように注意が必要です
ジャイブ成功の3要素
あなたがプレーニングジャイブを成功させるために必要なことは、
- どうやってスピードを保つのか
- どうやってボードを回転させるのか
- どうやってセイルをスムーズに返すのか
この3つの要素をしっかり理解し、確実に実行できるように練習することが、プレーニングジャイブの成功につながります。
プレーニングジャイブとノンプレーニングジャイブの違い
プレーニングジャイブの本質を理解するためには、プレーニングジャイブとノンプレーニングジャイブの違いを知っておくとより理解が深まるでしょう。
プレーニングジャイブとノンプレーニングジャイブの違いは、以下の4つです。
- ボードのスピード
- ボードを回転させる方法
- ボードの左右の重心
- ボードの前後の重心
ノンプレーニングジャイブ
ノンプレーニングジャイブは、プレーニングしていない状態でジャイブを行い、ボードを回転させるためには、ボードのテール側に重心をとり、セイルに風を受けて、ボードのテイルを起点としてボードを回転させます。
つまり、セイルの力でボードを回転させます。
プレーニングジャイブ
一方で、プレーニングジャイブは、プレーニング状態を維持しながら方向転換を行います。
進入スピードによる遠心力を利用し、ボードのレイルを水面に押し込みながら、フィンのグリップでカービングしてターンを行います。
失速を防ぐために、ボードを水平に保つことが重要で、重心が後ろに偏ると水圧でブレーキがかかるため注意が必要です。
風が強い場合は、セイルから一部の風を抜いてバランスを取り、風が弱い場合はセイルで推進力を維持します。
途中でプレーニングが止まると遠心力が不足し、ボードを回転させにくくなるため、ノンプレーニングジャイブに切り替える必要が生じます。
このようにノンプレーニングジャイブとプレーニングジャイブとでは、「セイルに風を受けてボードを回転させる」か「遠心力の力でボードを回転させる」かといった根本的な違いがあるため、スピードが不足している場合には、セイルに風を受けてボードを回転させる必要があります。
違い | ノンプレーニングジャイブ | プレーニングジャイブ |
---|---|---|
ボードスピード | ノンプレーニング状態 | プレーニング状態 |
ボードの回転方法 | セイルを使う | ボードを使う |
ボードの左右の重心 | 中央 | 風下側にレールを入れる |
ボードの前後の重心 | テール側 | 水平 |
プレーニングジャイブの本質まとめ
プレーニングジャイブの本質は、
スピードを利用してボードを回転させ、回転が完了してからスムーズにセイルを返すこと
でしたよね。
そのためには、以下の3つの要素を理解し、実践することです。
- スピードを保ったままジャイブに入る
- ボードを確実に回転させる
- セイル返し中に風に煽られないようにする
この3つの要点を押さえることで、プレーニングジャイブは成功しやすくなり、あなたのジャイブが覚醒するでしょう。
そして、この要点を確実に実行するためには、枝葉のノウハウが必要となります。
次は、これらの要点に沿った具体的なテクニックを一つずつ掘り下げていきましょう。
本質①スピードを保ったままジャイブに進入する
プレーニングジャイブで重要なことの1つは、進入時の速度です。
なぜ進入速度が重要なのか?
スピードが足りないと、プレーニングが維持できず、途中でノンプレーニングジャイブに切り替える必要があるからです。
プレーニング状態を維持するには、速度が十分であることが必須で、これによりターン中の安定性が向上し、遠心力でボードを回転させることができます。
特に、プレーニングが可能な風速では、ノンプレーニングジャイブを行うのは難しくなります。
例えば、ノンプレーニングジャイブでは、ボードを回転させる際、テール側に重心を置いてセイルに風を受けて回転させますが、風が強いとセイルが風に煽られやすく、不安定になりがちです。そのため、バランスを崩し、沈してしまうリスクが高まります。
一方、十分なスピードがあれば、ボードのレイルを水面に押し込み、ボードをフィンのグリップで回転させることができます。
また、スピードがあることで、進行風にセイルが支えられ、セイル返しが軽く行えます。
スピードが落ちると、セイルがダイレクトに真の風を受けてしまい、セイルを支えるのがとても重くなります。
- ボードを遠心力で回転させるため
- セイル返しを軽くするため
スピードを保ちながらジャイブに入るためのコツ
では、どうすればスピードを保ったままジャイブに入れるのでしょうか?
具体的なコツをいくつか紹介します。
1. セイルを閉じたまま風を逃がさない
スピードを維持するためには、まずセイルを閉じたまま風を保持することが欠かせません。
セイルが開いてしまうと、風を逃がして失速の原因になります。
他の方からも「セイルを引き込む」とアドバイスがあったようですが、要は風を逃さないようにしてスピードを保つためですね。
このためには、セイル手をブームエンド側に30cmほど移動させて、セイルの開きを抑えましょう。
さらに、ブームを上から下に押さえつけることで、セイルが風に煽られるのを防ぎ、ボードの動きも安定させます。
- セイル手をブームエンド側に30cmほど移動させる
- ブームを上から下に押さえつける
2. ハーネスのアンフックはセイルを身体に近づける
ハーネスをアンフックする際に、誤った操作でセイルが開いてしまうと、風を逃がして失速することがあります。
他の方からのアドバイスで「セイルを動かすな」というのは、セイルを動かすことで失速してしまうということを意味しているでしょう。
これを防ぐには、セイル手側を引き込みながらアンフックするのが効果的です。
身体をセイルに近づけるのではなく、セイルを身体に引き寄せるイメージです。
こうすることで、セイルが開くのを防げます。
- セイル手側を引き込みながらアンフックする
3. ベアして加速する
プレーニングジャイブを成功させるためには、必ず風下に向かってベア(進路を風下に向けること)して加速することが必要です。
ベアすることでスピードを稼ぎ、プレーニング状態を保ったままスムーズにジャイブへ移行できます。
もしベアせずにジャイブに入ると、スピードが足りなくなり、ジャイブの途中でノンプレーニング状態に陥るリスクが高まります。
また、ベアして風下に下ることで、ボードは回転の半分程度完了しており、ジャイブの難易度が下がります。
例えばベアしない場合は、アビームの角度からジャイブに入ることになるため90度ボードを回転させなければならないですが、クォーターまでベアすれば、ボードの回転は45度で済むためジャイブの成功率が上がります。
したがって、ベアしてスピードをつけながらジャイブに入るのが理想的です。
マストを少し風下に送り込むことで、セイルパワーに引っ張られて加速するイメージです。
これにより、ボードを回転させるための条件が整い、ボードのバランスも保ちやすくなります。
また、しっかりと風下に向けて加速することで、ボードは既にターンの半分を終えたような状態になります。
- ベアしてスピードをつけながらジャイブに入る
4. 風が弱いときはセイルをパタパタと扇ぐ
風が弱い場合は、セイルを内輪のようにパタパタと煽って風をキャッチすることで無理やりに加速させることができます。
やり方は簡単です。
セイル手をグイグイと手前に引くだけです。
どうしてもセイルが開く場合は?
プレーニングジャイブでセイル手をブームエンド側に移動させ、ブームを上から押さえつけてもセイルが開く場合、それはセイルが風に対してオーバーパワー状態である可能性があります。
あるいは、後足を反対側のレールにステップと同時にセイルが開いている可能性があります。
以下は、すぐに試せる対策をご紹介しています。
1. 胸の向きは横に向いたままにする
後足を反対側のレールにステップする際はセイルが開きやすいです。
胸の向きが横向きから進行方向に向くと、セイルが開いてしまいます。
そのため、ステップの際に意識して胸の向きを進行方向に対して横向きにしておく必要があります。
2. セイル手をさらにブームエンド側へ
セイル手をさらにブームエンド側にずらすことで、強く引き込むことができます。
3. アウトホールの調整
アウトホールを引いて、セイルをフラットにすることで、風を適度に逃がし、セイルが開くのを防ぎます。
引きすぎると不安定になるため、風を逃がせる程度に調整します。
調整のポイントは、セイルが不自然に水平なシワが入らないことです。
4. ダウンホールの調整
アウトホールを引いてもオーバーが解消されない場合は、ダウンホールを強く引くと、セイルから風が抜けやすくなりセイルが軽くなります。
セイルのリーチがしっかり開いているか確認してください。
風が強いとき、ダウンテンションが弱いとセイルが煽られやすくなるため、しっかりと調整しましょう。
5. セイルサイズを変更
最終手段として、小さいサイズのセイルに張り替えましょう。
セイルを小さくすることで、オーバーが解消されます。
本質②ボードを確実に回転させる
プレーニングジャイブで失速せずに進入できるようになったら、次はボードを確実に回転させることが超重要です。
なぜボードを回転させることが重要なのか?
その答えはシンプルです。
ボードを確実に回転させなければ、セイル返しができず、バランスを崩して沈してしまうからです。
ボードが回転していれば、セイル返しは自然と行えます。
ジャイブが成功するためには、ランニング(風下方向)までボードがしっかり回転している必要があります。
これがうまくできると、セイル返しの操作もシンプルになり、スムーズなジャイブが可能になります。
具体的にどこまでボードを回転させるのか?
プレーニング状態が維持できている場合は、ランニング方向まで回転させます。
ランニングで前後の足を入れ替えて、後はセイルを返すだけ。
セイルを返した反動で、ボードがグイッと曲がり方向転換が完了します。
ボードを回転させるコツ
では、どうやってボードを回転させるのでしょうか?
ボードを回転させるにはいくつかのポイントがあります。
ひとつずつ解説します。
1. ジャイブに入る前に腰を落とし膝を曲げる
ジャイブに進入する直前には腰をしっかり落とし膝を90度くらいに曲げておきます。
腰を落とし、膝を曲げることでボードのレイルを水面に入れる条件が整います。
かなり大げさに腰を落としておかないと、実際は自分が思っているより、かなり姿勢が高いということなっていると思われます。
また、ジャイブ前に腰を落として、膝を曲げておかないとジャイブ中には動かすことができないので注意が必要です。
2. 後足でボードを回転する外側に徐々に押し出す
ボードは、ただ進行方向に視線を向けるだけでは勝手に回転してくれません。
特に、フリーライドやスラロームボードのような横幅の広いボードは、簡単には曲がらないため、人力で強引に曲げる必要があります。
マジで?
ボードは力づくで曲げます
では、どうやってボードを回すのでしょうか?
その方法は、後足で回転する外側にボードを押し出すという力技です。
画像で言うと、矢印の方向にボードを後足で押し出すようなイメージです。
いわゆるボードにプレッシャーをかけるというやつです。
おでこを回転の軸として後足を押し出してボード回転させるみたいな感じです。
プレーニングジャイブでは、身体の重心は頭に置き、そこを回転の軸にします。
その上で、後足を徐々に外側に押し出すことで、水面にボードのレイルが入り、フィンのグリップでギュイーンと遠心力がかかり初めます。
ボードがランニングの角度に回転するまで、ボードを押し出し続けることがポイントです。
ボードは曲がるものではなく、力づくで曲げるものだと理解してください。
3. 目線をジャイブの出口に向ける
プレーニングジャイブが出口で止まる方をよく観察すると、ほとんどの場合、目線がジャイブの出口に向いていないことが原因です。
人は目で見た方向に自然と体が向かうようにできています。
そのため、ジャイブ中は中盤以降は常に出口を見続けることが必要です。
視線の誘導がその後の動作の流れを決めます。
視線をジャイブの出口に向けることにより、体や膝が出口を向きやすくなり、ボードが回転しやすくなります。
たったこれだけのことで、ジャイブの安定感が格段に向上するでしょう。
セイルやブーム、足元を見ていませんか?
今一度あなたの視線はどこを向いているのかチェックしてみてください。
4. おでこをブームの位置まで下げる
ジャイブの回転中は、ブームの高さまでおでこを下げることを意識しましょう。
特にうねりやチョッピーな海面では、ボードが跳ねやすくなり、レールが水面にしっかり食い込まずバウンドすることがあります。
これが原因で、バランスを崩してジャイブがうまくいかないことが多いため、重心を低くすることが重要です。
- ブームの位置までおでこを下げる
- ブームの下から進行方向を覗く
重心を下げるとボードが回転軸の外へ押し出しやすくなり、スムーズな回転が可能になります。
これは、膝がしっかり曲がるため、ボードのレイルが水面に入りやすくなるためです。
さらに、レールが水面にしっかり噛み込むことで、ボードが安定してコントロールしやすくなります。
だからこそ、おでこをブームの高さまで下げ、ブームの下から進行方向を覗き見ることが、ジャイブ成功のポイントとなります。
途中でプレーニングが止まったらノンプレーニングジャイブに切り替える
途中でプレーニングが止まった場合、ノンプレーニングジャイブに切り替える必要があります。
ボードのテールに重心を置いて、セイルに風を受けながらボードを回転させます。
しかし、焦ってすぐにセイルを返してはいけません。
では、どのようにするのか解説します。
クリューファーストでバランスを取る
ポイントは、ランニングで足を入れ替えた後に、クリューファーストの状態で、ボードが完全に回転するまで待つことです。
ジャイブが止まると、セイルはダイレクトに風を受けて重くなり不安定になります。
多くの方は、その重いセイルに振り回されてバランスを崩し沈してしまいます。
しかしクリューファーストでタメを作ることにより、バランスを整えることができます。
そのため、クリューファーストで体勢を整えてボードを確実に回しきってからセイル返しを行いましょう。
クリューファーストのコツは、セイル手側をメインで支えるとセイルが安定します。
入れ替えた前足を置く位置の調整
ランニングで足を入れ替えた後、前足の位置は超重要です。
ランニング時点でプレーニングしている場合と、止まっている場合では、前足を置く位置が違うのもポイントとなります。
プレーニングしている状態では、前足の位置はレイルよりに置きますが、止まってしまった場合の前足の位置は、ボードの中央でジョイントに近い位置が最も安定します。
クリューファーストの間に、入れ替えた前足の位置をジョイント手前、かつボードの中央辺りに微調整して配置すると、ボードが安定して沈するリスクが大幅に下がります。
特にウエイブなどの不安定な小さなボードでは効果的です。
- クリューファーストの状態で、ボードが完全に回転するまで待つ
- クリューファーストの間、前足の位置を微調整する
本質③セイル返しで風に煽られないようにする
ボードがランニング方向(風下)まで回ったら、両足の位置を入れ替えます。
その後、次のステップとしてセイル返しに移りますが、ここで焦らないことが大切です。
マスト手をマスト付近にスライドしてからセイルを返す
セイル返しの前に重要なステップが1つあります。
これを行うことでセイルが風に煽られるリスクを大幅に回避できるようになります。
それは、マスト手をマスト付近まで移動させることです。
タックを思い出してほしいのですが、ブームではなくマストを掴むとセイルが安定しませんか?
その原理を利用して、マスト手の位置をマスト付近にスライドさせておきます。
そうすることにより、セイルの重心のバランスがとれ、風でセイルが煽られる心配がなくなります。
ウインドサーフィンのプレーニングジャイブの一連の流れ
ここまで、プレーニングジャイブの3つの本質を学んできました。
次は、全体の流れを整理し、それぞれのステップがどのようにつながっていくかを見ていきましょう。
プレーニングジャイブの流れ
まずはどこでジャイブをするのか決めましょう。
うねりがある場合は、うねりの斜面を下らせるようにします。
そうすると出口でうねりに乗せられるため止まりにくくなります。
また、安全のためにジャイブする前には、風下や後方に他のウインドサーファーがいないか確認しましょう。
しっかり確認しないと衝突のリスクがあります。
ブームを持つ手を逆手から順手に変えます。
ウエイブなどのキレのあるボトムターンを行う場合、順手が推奨されることもあります。
セイルが開かないようにセイル手側を後方に移動させます。
ベアして加速させます。
その際には、体を動かしてはいけません。
体を動かすとセイルが開いてしまいます。
プレーニングのハイクアウトした状態から、ボードの上に重心を移動させます。
次のアクションに繋げるために、ニュートラルポジションに戻すイメージです。
マスト手と体を一緒に進行方向に突き出すことがポイントです。
STEP11は継続します。
ブームの下からジャイブの出口をしっかり見据えます。
STEP11は継続します。
視線はジャイブの出口を見据えます。
足元を見ては行けません。
ボードが水平になることを意識して、前足の位置を調整してください。
視線はジャイブの出口を見据えます。
手元を見てはいけません。
セイルが返った後は、カムを返します。
ブローに耐えるために重心を落とします。
プレーニングに入る前と同様に、ブームにぶら下がるようにして重心を落として体勢を整えます。。
ランニングで止まってしまう場合
ほとんどの方がランニングでプレーニングが止まっていると思われます。
そのため、途中からノンプレーニングジャイブに切り替える必要があります。
ランニング以降は以下のステップをチェックしてください。
セイルに風を受けてボードを回転させます。
セイル手側をメインで掴むとセイルが風に煽られてしまうことを防げます。
スピードが遅い場合は、ボードのバランスが不安定になります。
その場合に前足をレイル側に置くとバランスを崩してしまうので、ボードの中央のジョイント手前に置くことでバランスがよくなり、沈するリスクを最小限に抑えることができます。
これはクリューファーストを行いながら、前足の微調整を行うのがよいです。
視線はジャイブの出口を見据えます。
手元を見てはいけません。
上達のための練習方法
最速で上達するためには?
動画撮影で失敗の原因を探る
上達のためには、自分のプレーニングジャイブを客観的に見直すことが大切です。
何ができていて、何ができていないか、客観的に動画で見れば一目瞭然です。
もうホントこれがめちゃ重要。
仲間やインストラクターの方に撮影してもらいましょう。
プレーニングできる道具を使う
プレーニングジャイブは、プレーニング状態でないと練習できないですよね。
だから、風速と体重に応じたセイルサイズやボードサイズを選びましょう。
セイルサイズの選び方はこちらの記事を参考にしてください。
また、風速は普段から測定するようにしましょう。
メインゲレンデの風速を日ごろから測定して把握しておくと、セイルサイズを間違うリスクを減らせます。
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テーマを決めて練習を行う
一度にすべての技術を習得しようとするのではなく、各セッションで「ボードの回転」や「セイル返し」など、特定の課題に集中して練習することでスキルが向上します。
プレーニングジャイブの練習に最適な条件とは?
風が安定している
ガスティーな状況では、ブローが強くてコントロールが難しいでしょう。
そのため、サーマルなど安定して風が入る状況がベストです。
特に春から秋にかけて晴れた日のサーマルが安定した風が吹きやすいですね。
波やうねりの高さ
波が穏やかな場所は、ボードのコントロールがしやすいため、ジャイブの練習に向いています。
波の影響を受けにくい場所で練習を始めると、上達が早まるでしょう。
一方で、止まらないプレーニングジャイブの感覚をつかむには、うねりがある方が良い場合もあります。
ジャイブの出口でうねりに乗ると止まらずに走り続けられます。
プレーニングジャイブができるようになったら、止まらないプレーニングジャイブをするために、あえてうねりがある場所でチャレンジすることもおすすめします。
とまらないプレーニングジャイブについてのコツはこちらの記事で解説しています。
ウインドサーフィンのプレーニングジャイブ添削
まずは動画をご覧ください。
こちらの動画は私が初心者時代だったころに撮影して頂いたもので、プレーニングジャイブを練習中のものです。
何が原因でプレーニングジャイブに失敗したか分かりますか?
答えは、ボードがランニングまで回っていない状態でセイル返しを行おうとしていることです。
ボードを回転させるためには、
- 目線をジャイブの出口に向ける
- ボードを回転する外側に押し出す
- おでこのをブームの高さまで下げる
でしたよね?
ですが、この動画の場合は以下のような状態です。
- 目線がジャイブの出口に向いていない
- ボードを回転する外側に押し出していない
- 姿勢が高い
スピードは悪くないですが、視線が進行方向に向いたままになっており、姿勢は棒立ち状態で、後足は外側に押し出す動作はしていないことが分かります。
これでは、ボードが回転しないため、ジャイブは絶対に成功しないです。
このように、プレーニングジャイブの本質を理解した上で、自分の動画を確認すると、何ができていて、何ができていないのかよくわかるので、ぜひ試してみて下さい。
ウインドサーフィンのプレーニングジャイブまとめ
ウインドサーフィンのプレーニングジャイブの本質はスピードを利用してボードを回転させ、回転が完了してからスムーズにセイルを返すことでしたよね。
本質を分解すると
- スピードを保ったままジャイブに入る
- ボードを確実に回転させる
- セイル返し中に風に煽られないようにする
このように3つ分けられ、これらがジャイブ成功の3要素となります。
この3つの要素をしっかり理解し、確実に実行できるように練習することが、プレーニングジャイブの成功につながります。
- セイルを閉じたまま風を逃がさない
- ハーネスのアンフックはセイルを身体に近づける
- セイル手をブームエンド側に30cmほど移動させる
- ブームを上から下に押さえつける
- ベアして加速する
- 風が弱いときはセイルをパタパタと扇ぐ
- ジャイブに入る前に腰を落とし膝を曲げる
- 後足でボードを回転する外側に徐々に押し出す
- 目線をジャイブの出口に向ける
- おでこをブームの位置まで下げる
- マスト手をマスト付近にスライドしてからセイルを返す
ただし、プレーニングジャイブ練習中の99%の方が、途中でプレーニングが止まります。
そのため、途中でノンプレーニングジャイブに切り替える必要があります。
強風化でのノンプレーニングジャイブでは、セイルが重くなり風に煽られやすいので、以下のポイントを押さえておきましょう。
- セイル返しの前にクリューファーストでバランスを取る
- 入れ替えた前足の位置はジョイントの手前
- 入れ替えた前足の位置はボードの中央
止まらないプレーニングジャイブのコツは以下の記事を参考にしてみてください。
プレーニングジャイブの練習中は、怪我をしやすいためインパクトベストやヘルメットがあると安心です。
ジャイブの進入前に何キロスピードが出ているか測定してみましょう。
ジャイブの出口で止まらないようにするには40kmは必要です。
プレーニングジャイブを練習するには、当然ですがプレーニングしていることが必須条件です。
日ごろから風速計で測定しておくことでセイル選びの失敗が減ります。
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